今回お話ししたいのは私がトラックドライバーだった時に受けた安全運転講習の中で、なかなか興味深かった“衝突事故を起こす人はどこを見ていたか”という話をしましょう。
この話は安全運転講習を運送業者(会社)などに講義を開いておられる方が実際に衝突事故などの事故調査やデータ・情報収集をしていく中で、よく事故を起こしてしまう人を対象に視点カメラを装着してもらい実際に運転してもらった実験結果からの内容でした。
本来は情報収集の為の実験だったはずなんですが、その対象者である事故をよく起こしてしまう人は実験中にマジに事故を起こしてしまったそうです。
その時に捉えていた視点カメラの映像で事故を起こす時にどこを見ていたのかというデータが不幸中ながら取れたという話でした。
ではその視線はどこに向いていたのかを記述します
事故者は衝突する前から衝突した箇所1点しか見ていなかった
確か衝突したのは中央分離帯だったと思うんですが(うろ覚え)、衝突した場所その1点のみをずっと見続けていたそうです。
衝突する前の状況がどんなだったかという1番肝心な部分をほとんど覚えてないんですけど、運転操作ミスからやや動揺状態(パニック?)になり、衝突前から衝突するまで1点のみを注視し続け、見続けてる場所にそのまま衝突していったといった内容だったかと思います。
もちろん事故という人の不幸に対して興味を抱くような趣味はありませんが、事故の原因や回避策の参考になる情報という点では興味深い内容だと思いました。
確かにドライバーをやっていれば運転時間の絶対数は多くなり、“自分が見ている方へ車が流れる”という理屈には納得するものがあります。
科学的な理屈は知らないですけど、“視線に体がつられる”というのは運転以外でも体験してる方はいっぱいいるんじゃないでしょうか?
衝突先の1点のみを見ていて衝突箇所に吸い寄せられるように突っ込んでいく。
そこそこでも運転経験がある身としては腑に落ちるといったところ。
では事故を回避するにはどうしたら良いのか?
この情報から求められるのはそこの追求です。
ドライバーが『危ない!』と思った時どこを見るか
基本的には回避できる場所、トラックがそこへ移動しても他の障害物(歩行者・車含む)と接触しない場所を反射的に探します。
つまり衝突するかもしれない障害物の1点のみを注視してしまった人とは真逆の視点といったところですね。
実際にこれを実践するのはある程度の運転キャリアと訓練が必要なのかもしれません。
ですが、大事なのは視線に体がつられる事があるという事を知識として理解しているかいないかという点だと思います。
単に視線を逸らす・目を背けるという事ではなく、諦めず事故を回避しようとする意思とそれに伴った行動力が必要でしょう。
訓練で培われるものだけでなく意思の力でも補えるものであると思います。
トラックドライバーをやっていた実体験をもってそう思います。
とはいえ実際に回避しようとする際、一瞬で全ての安全確認がプロドライバーであってもできてるとは限りません。
例えば高速道路走行中に目の前に障害物(落下物など)が現れた時に咄嗟に考えるのは車線変更でしょう。
隣の車線に車がおらず車線変更できると思ってもその隣車線の後方から急接近してくる車がもしいたら?
一瞬で隣車線の安全確認と同時にサイドミラーでの後方確認なんてできない人はプロでも多数います。
だからといって諦めるわけにはいかないので自分が最善だと思う行動には移しますけどね。
(過去に高速道路走行中に突然障害物が現れて{前方車が突然車線変更したから}咄嗟に車線変更しようとしたらその車線の後方から{サイドミラーで確認}車が接近していたので車線変更せずに障害物を跨ぐ形で突っ込んだという経験あり。障害物の高さが低かったから跨ぎ通る形で済んだ)
それでは視線に体が誘導されてしまう事例を紹介します。
視線に体がつられてしまったエピソード
ドライバー時代の先輩のエピソードなんですが、配達中に前から女子高生が自転車に乗って歩道を走行していました。
その女子高生に見惚れた先輩は歩道のガードレールにガリガリガリッと車体を擦らせたそうです。
アホですね。
他には大型トラックに吸い寄せられるように接近してしまう車を見た事ある方も多いかと思います。
トラックドライバー時代にこれにひやひやした経験もあります。
自分は吸い寄せられる事はさすがにないんですが、トラックというのは大きいゆえに存在感というのか、どうしても視界に入るし車線幅いっぱいだったりして自分が運転してる車との距離が近くなってしまいます。
なのでトラックの方ばかり見てしまったり無意識的に気にしてしまっていたりすると、だんだんとトラックに寄っていってしまうなんて事になってしまいます。
気にすんなって言われても難しいんですけどね。
トラッカーだってヤンチャな運転する人いてるし。
そういう時はサイドミラーを見て近づきすぎてないかを確認する習慣を身につけるのも良いと思います。
大型や4tワイドのトラックは車の幅が車線いっぱいだったりします。
そんなトラックに乗ってるドライバーが左右のサイドミラーで確認してるのは、車線の線(白線や黄線)です。
白線黄線が引かれてるその線そのものです。
サイドミラーで線を見て左右の余裕幅を確認して車線の真ん中を走行するように心がけてます。
真横に走行してる車はそもそもサイドミラーに映ってませんからね。
線を見て、左右の線から余裕が左右対象ならほぼ車線の真ん中です。
他の車を気にするのは大事な事なんですが、気にしすぎないようにも注意ですね。
まとめ
今回は事故を起こす人の視点について記事にしましたが、今まで視線につられた経験があった方やそれで事故を起こしてしまったという方が今後事故を起こす事なく無事平穏に運転していける事を願います。
ではでは〜
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